現行のJRA競馬では「先行力は力」である。                                
先行馬はスタート後、多少のスタミナロスがあるが、レースの流れに乗れる好ポジションを得る。3コーナーの手前から4コーナーの中間のカーブを
利用して、息抜きができるのも幸いしている。強い差し馬がいると、早めに先行馬に競りかえられるので、息抜きする余裕が少なくなるが、レース
ば大体、同程度の能力馬の競技であるから、概ね先行馬は有利なのである。                      
馬の上限スピードの差は、馬の骨格で決まっている。トレーニングにより競走能力に必要な筋力が鍛えられ、筋力差でスピード差が後天的に生まれ
るが、その差は僅かなものである。故に馬の骨格を支配継承する血統的価値は馬生産にあって最も重要視され続けているのである。  
馬の骨格、気質、スタミナの有無は血統に異存することが多いので血統評価は決して無視できないものだろう。          
                                               

                 
正攻法とは、先頭馬を射程圏にいれて競馬していることを意味する。スタート時点では後方でも良いが、勝負所の4コーナーでは先頭馬を捉える
位置に先行していなければならない。4コーナーの時点で後方待機する差し追い込み馬が多数存在するが、これらの先行力の無い差し追い込み馬に
実力馬はいない。先行馬がレース展開の綾で前が総崩れになった時だけしか勝つチャンスは無く、自力で勝負できない。自力で勝負できない、
展開の綾を期待している脚質値4以上の馬は、王道推理からみて勝馬候補の資格が無いと考える。              
                                               
○勝馬の第Ⅱの条件は、「スタミナに余裕がある先行馬」である。                          
本講座の「ラップタイムの秘密」で述べてように、先頭馬は先行しているが故に、ゴール前200mで0.4~0.6秒減速するのである。    
この減速は全てのレースに普遍的な現象であるから、この減速を捉えて勝負するのが標準的な勝負形態である。          
ゴール前のスタミナの有無しは各馬の後半SP値に顕著に現れるから、当然各馬の後半SP値が決め手になる。          
                                               
レースの前半が極端なスローになった場合は、全馬スタミナをロスしていないので、直線だけの上がりの競走となり、スタミナの減少で、ゴール前
減速する先行馬を捕らえる標準勝ちパターン型の勝馬予定馬にとっては決して有利な条件ではない。レース展開がスローだと、逃げ先行馬有利と
言われるが、何事も程度問題である。                                  
                                               
標準勝ちパターン型の勝馬予定馬に最も適したレース展開は、レースの前半が稍速いペースか、平均ペースが良い。        
極端なハイペースになると、前半のスタミナロスが大きくなるので、「スタミナに余裕がある先行馬」とはならないから、注意されたい。    
データの上で後半SP値が良くても、極端なハイペースでは信頼度が大きく低下するものである。このような極端なハイペースの場合、勝馬の第Ⅰ
条件が崩れ、脚質値4以上の差し馬が台頭して来る。                            
                                               
真に強い馬とは「多少のスタミナ消耗があっても、根をあげない闘争心旺盛な馬」である。                  
正統なクラッシク競馬では、条件戦とは全く異なる別次元の競馬であり、スタミナの無い馬は信じられないぐらい大きく崩れるものだ。    
闘争心の源は馬のスタミナにあると言っても過言では無いだろう。どんなに馬の闘争心が旺盛でも、スタミナ切れでは頑張りようがない。  
レースは「スピードとスタミナを競う競技」であり、本質的には着順の勝負であると主張したい。